加盟店手数料
加盟店手数料とは
クレジットカードで支払を済ませようとすると、たまに「一括払いでも手数料が掛かります」と言う店があります。
この手数料とは「加盟店手数料」のことで、クレジットカードの利用者が支払う必要はありません。
本来、店がカード会社に対して支払うべき手数料です(オーストラリアの加盟店手数料は例外)。
加盟店の業種と加盟店手数料率
クレジットカードの加盟店手数料率は、加盟店の業種により違います。
| 加盟店の業種 | 加盟店手数料率 |
|---|---|
| 風俗店 | 7 〜 10 % |
| バーやクラブなどの飲食店 | 4 〜 7 % |
| 一般の小売店や専門店 | 3 〜 5 % |
| デパート | 2 〜 3 % |
| 量販店やコンビニエンス・ストア | 1 〜 1.5 % |
回収リスクの高い業種は高く、薄利多売の業種は低く、加盟店手数料率が設定されています(風俗店の加盟店手数料参照)。
クレジットカードとデビットカードでは加盟店手数料率が異なり、デビットカードの方が安くなります。
量販店では、決済手段によりポイント還元率に以下のような差があります。
| 決済手段 | ポイント還元率 | 理由 |
|---|---|---|
| 現金 | 10 % | - |
| デビットカードや Edy | 10 % | 加盟店手数料が安く、入金は即時 |
| クレジットカード | 8 % | 加盟店手数料が高く、入金は後日 |
加盟店にとっての加盟店手数料
クレジットカードの加盟店は、クレジットカード利用金額に応じた加盟店手数料をカード会社に支払います。
当然、加盟店手数料の分だけ現金決済よりも利益が減少しますが、以下の利点があり、結果的には売上が増加します。
- 所持金の足りない消費者の「売り逃し」を減らせる
- クレジットカードだと、余分な買い物をする消費者が多い
- 現金客よりもクレジットカード利用客の方が、平均購買単価が高い
- 現金決済には、釣銭の必要性や強盗の危険性がある
- インターネット決済の場合、銀行振込には入金を確認したり代金に間違い(多いときには返還/少ないときには再請求)があったりするので、人件費が必要
加盟店手数料を払わなくてもよい理由
クレジットカードの利用は、以下の「3 者間契約」と言われます。
- 消費者
- 加盟店
- カード会社
加盟店は「加盟店手数料」をカード会社に支払うことにより、クレジットカードを取扱っています。
従って、現金ではなくカードによる支払の場合、「加盟店手数料」の分だけ利益が少なくなります。
しかし、手持ちの現金が足りない消費者でも商品を購入できるなどのメリットがあり、「加盟店手数料」を負担してでもクレジットカードが利用できるようにしているのです。
「加盟店手数料」を消費者に回すことは契約違反になるとされており、請求されたとしても払う必要はありません。
加盟店手数料を請求された場合の対策
本来は払う必要のない加盟店手数料を請求された場合、以下のような対策があります。
- 対策 1
- 「加盟店手数料は消費者が払う必要はない」と店員に伝える
- それでも請求してくるようであれば、現金払いにする
- 帰宅後、カード会社に通報する
- 対策 2
- 「加盟店手数料は消費者が払う必要はない」と店員に伝える
- それでも請求してくるようであれば、言われた通り払う
- 帰宅後、カード会社に通報する
- 対策 3
- 「加盟店手数料は消費者が払う必要はない」と店員に伝える
- それでも請求してくるようであれば、その場でカード会社に通報する
武富士による加盟店手数料率ダンピング
武富士はマスターカード MasterCard 発行に伴い、全国の米屋などに対して「加盟店手数料率 1 %」で加盟店開拓を始めました。
銀行系や信販系のクレジットカード会社の平均加盟店手数料率が 3 % 弱だったので、破格と言えます。
武富士は本業の消費者金融で儲かっているので、参入当初の採算を度外視して加盟店を獲得しているのです。
他社も加盟店手数料率を下げざるを得ず、ダンピング競争が激化して、クレジットカード会社の収益を圧迫しています。
イシュアーとアクワイアラーの加盟店手数料
ビザ VISA とマスターカード MasterCard はフランチャイズ制を採用しており、イシュアー(クレジットカード発行会社)とアクワイアラー(加盟店契約会社)が存在します。
- イシュアーとアクワイアラーが同じ会社の場合
- 加盟店手数料は、全額その会社に入る
- イシュアーとアクワイアラーが異なる会社の場合
- 加盟店手数料は、イシュアー固定比率方式で分配する
- 以下の例では、イシュアーに 75 円/アクワイアラーに 25 円となる
- 加盟店手数料率 4 %
- イシュアー固定比率 3 %(業種による)
- クレジットカード利用額 2500 円(加盟店手数料は 2500 円 * 4 % = 100 円)
加盟店手数料率のダンピングが行われている現在、「加盟店手数料率 3 % なのに、イシュアー固定比率 4 %」のような逆鞘現象も起き始め、差額はアクワイアラーが負担するようになっています。
